オヨヨ書林で店長ナツさんと「最近こういう本に興味あって...」と話をしたら
「あ、じゃあ武部利男さん監修の白楽天という詩人の本がお勧めですよ、ちょっと待ってくださいね(ネットでパパパと検索)これは高いな。。。あ、ここが安い。これ買った方が良いですよ!リンク送りますね。」
とサクサクっと教えてもらい、自宅に戻って注文した本が届いた。
本当に良い本だった。自分じゃ辿り着けない。 さすがあれだけの数の本(と何か精霊の様なもの)に囲まれて過ごしている古書店の主人だ。ベストな本をさりげなく勧めてくれる。
なぜナツさんが私に唐の時代の漢詩人である白楽天を勧めてくれたかというと、今年の2月に小津夜景さんの「いつかたこぶねになる日」(素粒社)という本に出会って、「漢詩」の世界に甚く感動して心震えたという話をしたからだ。
この本がもう、すこぶる良い。誰にも教えたくない。でも素晴らしい本なので、皆こっそり買って読んで、黙っていて欲しい。
本を読むときはカバーを外して、カチッと製本された硬い紙を指で感じながら読むのが好きなのだけど、正しいのだろうか。
図書館の本はカバーごとツルツルシートで覆われているので、購入したものだけが味わうことができるのがカバーを外した素の本の触感なのかも(素の本=本のヌードというらしい)。
小津夜景さんの本との出会いは、スケザネ図書館という文学を紹介するYoutubeチャンネルのレビューに惹かれて「これは買わねば」と、すぐポチた。
スケザネ図書館を知ったいきさつは、自分の絵画が装画に使われた「忘却についての一般論」(白水社)のレビューの回を、同本の翻訳家の木下真穂さんのSNSの投稿で知り、観てみると
物語の面白さ、構成の妙、モチーフに対する作家の意図などの考察を、パワポとともに学ぶことができて、精読とはこういう事を言うのか!文学おもしれ〜!!となった。
一冊の本の仕事によって、ぐいぐいと文学に誘われている感。
ekko
March, 2021